偽善社総本部。

偽善者・SGXの気まぐれ赤裸々粉塵爆発日記

ナスビ君の超絶平穏日記 第2話 告白

これは謎の生命体ナスビ君が、その異様な見た目から如何に人間社会に溶け込んでるかを描いた物語である。



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ナスビ君の超絶平穏日記 第2話

「告白」

 

夕陽の射す午後の教室。

遠くから運動部の叫び声が聞こえ、穏やかな気持ちになる。

中学三年生の彼「飯島 義夫」は窓の外を眺めていた。

ほとんどの生徒が下校済みにも関わらず、彼が教室に残っている理由。

彼は好きな女子を呼び出して告白をしようとしている。

中々その女子が現れないので、みんなの机をシャッフルしてから窓ガラスを割り、先生を黒板に張り付けて洗脳していたりした。

「あぁ…緊張するなぁ…」

義夫は言葉を漏らした。

「ワタシ、コノマチ、コワスアル」

先生も言葉を漏らした。

先生を町へ解き放つも、それでも現れない。

「やっぱり、俺の手紙なんか読んでないのかな」

義夫が執心するその女子、名前は「テラ岡 ギガ子」。通称メガ美ちゃんだ。

黒髪ツインテールでいつも赤い縁の眼鏡をかけ、運動部であることもあって細身。

誰に対しても分け隔て無く接し、男子からの人気は凄まじくファンクラブまである。会費月々9万8,000円。

超絶可愛いその容姿は、女子をも魅了する。まさに女神である。

筆者が普段画力無くてこういう子が描けないので、文面でなんとかしようとする荒業である。

「はぁ…帰るか」

義夫が諦めて教室を出ようとした瞬間、彼女は現れた。

「ごめん!おまたせ!」

まさか現れるとは思ってなくて意表を突かれた義夫は、どういう訳か「あっひょお!」とグー○ィーのような声を出してしまった。

「それで…話ってなに…?」

「えっ…?!」

いや、えっ…?!じゃねぇよである。

「お、俺…実は…」

「ちょっと待った―ッ!!!!」

告白しようとした瞬間、掃除用具の中から声が。

二人が掃除用具の方を見た瞬間、逆側の黒板を突き破って化け物が現れた。ナスビ君である。

「お前らの話長いよねー!許さないよねー!」

ナスビ君は先程洗脳されていた先生を抱き抱えていた。何度も殴られたのか、気絶している。

次の瞬間、ナスビ君は先生を義夫に投げつけ、テラ岡 ギガ子 通称メガ美ちゃんを抱えて窓から飛び出した。

「キロちゃあああああああん!!!!」

義夫が叫ぶ。

「ナマエ、チガウアルヨ、ヨシオクン」

先生が耳元で囁いた。

屋上へ登ったナスビ君は、すかさずメガ美を洗脳した。

「お前は今から神保町を破壊するのだ。いいな?」

「ワカッタアル」

メガ美が神保町へ飛んでいくのを確認し、ナスビ君は学校に爆弾を仕掛け始めた。

そこへ先生にめっちゃ噛まれてる義夫が現れる。

「お前!なにをやってるんだ!」

その問いに対し、ニヤリと笑みを浮かべながらナスビ君は言った。

「この学校にはな、あってはならないモノがあるんだよねぇ…!」

不適の笑みにたじろぐ義夫。

「な、なんだそれは…?」

そこからナスビ君の返答に時間はかからなかったが、義夫にはこの数秒が、何分何時間と感じられた。

そして…ナスビ君は、ついに明かした。

「体育館だ」

「いやそれどこの学校にもあるやん!!!!」

義夫が叫んだ瞬間、ナスビ君は起爆スイッチを躊躇なく押し、そのままS○itchでス○ラトゥーンを遊び始めた。

「今日こそS-に…!」

「いや、ねぇよそんなランク!!!!」

 ナスビ君は取り出したスマホで自撮りした後、ジョイ○ンを義夫に投げつけた。

「爆発を止めたいか?」

ナスビ君の言葉にハッとする義夫。

「と、止めたい…!」

ナスビ君は天を仰いだ。

「マジで止めたい?」

ナスビ君は再び問う。

「マジで止めたい!」

義夫は答える。

「比較的どっちかっつーと、どう?止めたい方に傾いてる?」

更に問うナスビ君。

「まぁ比較的…そうですねぇ、気持ち止めたい方向で検討してます」

混乱しておかしな喋り方になる義夫。

陽の明かりでオレンジっぽい色になっているナスビ君は、首だけ270度回転させて義夫に叫んだ。

「無理!!!!」

学校は木っ端微塵に吹き飛んだ。

あと何故か神保町が消えた。

 

数時間後、奇跡的に無傷で帰路につくナスビ君。

帰宅し、日課のオーバーヘッドキックを300セット行ってからベッドに入る。

今日はカップルになりかけた男女を再起不能にした。ナスビ君は満足気だ。

 

続く